「私の見解では、もし大概の肉食の都会人が工業化された畜産現場を訪れ、鳥たちがどのように育てられ、屠殺場でどのように“収穫”されて“処理”されるかをみたら、あんまり感心をしないだろうし、幾人か、いやたぶん多くの者が、鶏だけではなくおそらくすべての肉を食べないと宣言するだろう。」
「近代の畜産では、肉が皿の上にのるまでにどんなことがおきているかということを消費者が知らなければ知らないほどいいのだ。もしこれが本当だとしたら、道徳的な状況と言えるだろうか?
あまり自慢のできない状況と、ベジタリアンがふえてしまうのではないかという心配のせいで、本当はどんなことが起こっているのかということを人々から隠してしまっているが、それでいいのだろうか? 」
ピーター・チーク博士 オレゴン州立大学、畜産学科教授
教科書『動物畜産における現代の問題』1999年
「私たちと動物との関係には、感傷と残酷さが表裏となった二重性がある。今年、アメリカの犬の半分はクリスマスプレゼントをもらうが、ほとんどの人は、犬と同じくらい賢いのに、クリスマスのハムとなったみじめな豚の一生をちょっと立ち止まって考慮したりはしない。」
マイケル・ポラン「動物の場所」
雑誌『ニューヨーク・タイムズ』2002年11月10日 |